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March 1, 2018

プロに聞け: ミックスはいつ完成するのか?

ミックスが完成したとどうやって分かる?

誰しも経験がある。ミックスの些細な部分に悩み続け、ちょっと手を加えてはまた手を加え、そしてついにミックスが完成したと感じる。やったぞ。完璧なミックスの概念を打ち破り、皆で言おう、"状況を一変させる。"

翌朝、笑顔で目を覚まし、コーヒーを一杯取り、印刷された2トラック版を自信満々で立ち上げて再生してみると…待て。 何が起きたんだ?! これが完成だって誰が言ったんだ? そんな決断を下したのは邪悪な別人格に違いない! 誰があの人をセッションに入れたんだ?!

そうしてまたミックスを開き、手持ちのテクニックを総動員して完璧にしようと深掘りするが、気づけば無心でいじった何時間かの後に「あれ、昨日の方がよかったな」と気づくのだ!

これがよく寄せられる質問のひとつだ。"ミックスがいつ完成したと判断するの?"
今週はPuremixのメンターたちに、彼らがミックスを完成とみなして手を離せるときについて聞いてみた。

The Fresh-Listen Test

フレッシュに聴いて、次に何をするか思いつかず、弁明しなければならないような部分がないとき、そのミックスは完成している。たまに「これはすごい」と思うときもあるが、それは頻繁ではない。

When the Mix Feels Groovy and Emotional

When You’re Bouncing in Your Chair

椅子に体が揺れて曲がグルーヴィーで感情が伝わってくるとき、自分のミックスは完成したと感じる。クライアントに渡す前には全力を尽くし、あらゆる可能性を試して石ころ一つ残さないくらい作り込む。

When Every Idea Gets Tried

ミックス作業中にアイデアが浮かんだら、とにかく試す。うまくいくこともあれば、そうでないこともある。

When Automation Happens Fast

ミックスがまとまり始めグルーヴを感じたら、インスピレーションを活かすためにオートメーション操作を素早く済ませ、その後少し離れて耳をリフレッシュする。コーヒーを飲む、仮眠を取る、犬と散歩する、などだ。

When the Boom Box Check Passes

戻ってきたら、ミックスにマスタリング用のリミッターを挿した状態でトップからブームボックスで流して感触を確かめる。曲を通してメモを取り(こまめな再生停止で気を散らさないように)、その後戻って調整する。

この時点では些細な調整であるはずだ

When Second Guessing Means Stop

後半で急に自信がなくなってきたら、ミックスを台無しにする前に離れる必要がある。満足できたらミックスをプリントし、アシスタントがすべての設定を書き留め、クライアントからの要望に備えて別バージョンもプリントしておく。

The Practical Reality Check

ミックスは本当に「完成」することは稀だ。以下のいずれか、または複合的な事象が起こったときに次へ進む:
1) チーム内で誰も修正を求めなくなったとき
2) 予算が尽きたとき
3) 締め切りが本当に過ぎたとき
4) 曲を聴くたびに我慢できなくなるほどイヤになるとき
5) マスタリングが完了したとき(必ずしも決定要因ではない)
6) 純粋にトラックでこれ以上良くできることが思い浮かばないとき。
ただし、ケース6であっても、1年後に聴き返せば間違いなく変えたいところがたくさん見つかるだろう。

The Client Satisfaction Test

自分が満足していてクライアントも気に入ってくれたら、それでミックスは完成だ。

The Mastering Perspective

マスタリングは可能性を引き出し、向上させることだ…「できる限りやる」と「できるだけ手を加えない」のバランスであり、常に良くするための作業だ。

いいアイデアが尽きて完璧主義が顔を出す直前が完成のタイミングだ。レビューの結果、クライアントが修正を必要とすることもある。その場合は、クライアントが「完成だ」と言ったときが完成だ。

まあ、冗談めかした賢い答えをするなら――すべてが他のすべてよりも大きくなっているとき!とも言える。あるいは、ミックスやマスターが完成するとは、すべてのパートが聴こえることを確認した上で、聴こえてくるものが個々のパートではなく音楽全体を支えていると感じられるときだ。

The Two-Question Philosophy

曲の作曲やアレンジと同じで、ミックスは決して完成しない。ただ放棄するのだ。いくらでも微調整できるし、新しい手を加えたくなることもあるが、ある時点で手を離して曲を世に出す必要がある。では、いつ手放すのがよいか?

以下の二つの簡単な質問で分かる:

- もしこれをしなかったら、人々は再生を止めるだろうか?

- 1年後に聴いて後悔しないだろうか?

答えを見つけるために、単にスタジオを15分離れてみる。戻ってきて、画面を見ずに音量を上げて鳴らす。両方とも「いいえ」なら、プリントしよう。

ではまた!

Carlos "El Loco" Bedoya

あなたはミックスが完成したとどう感じますか?下にコメントを残してください

Puremix Teamによって書かれました